天照と須佐之男④ 天の岩戸に引きこもったアマテラス

【神社の神様の神話】アマテラスとスサノオ 天の岩戸の祭り
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前回の、須佐之男命(スサノオ)の天界での度重なる乱暴騒ぎ・・・

最初はスサノオをかばっていた天照大御神(アマテラス)でしたが、

死人まで出てしまっては、もう庇いようもありません。

むしろ暴虐なスサノオに恐怖を感じたアマテラス。

とうとう天の岩戸の内に引きこもってしまいました・・・

前の話:天照と須佐之男③ 調子にのって暴れるスサノオ

アマテラス、天の岩戸に引きこもる

アマテラスが天の岩屋戸(あめのいわやと:天の岩戸のこと)の内に引きこもったことで、世界は阿鼻叫喚の事態に・・・

高天原は真っ暗になり、葦原の中つ国も光ひとつない暗闇になってしまいました。

永遠に闇の世界になってしまったんです。

 

【神社の神様の神話】アマテラスとスサノオ 暗闇

 

こうなってしまうと大変です。

世界には、無数の邪神の声が夏のうるさいハエのように満ち響き、

あらゆる禍(わざわい)が起こるようになってしまいました・・・

 

八百万の神様たちの対策会議

困ってしまった八百万の神様たち。

天の安の河原(あめのやすのかわら:天界にある川の河原)に集まって対策会議を開きます。

でも、どうにも良い案を思いつきません・・・

 

そこで高天原の重鎮 高御産巣日神(タカミムスビノカミ)の息子で、

知恵の神の思金神(オモイカネノカミ)に、対策を考えてもらいました。

そこでオモイカネが思いついた案とは・・・

 

「お祭りするべ!」

 

えっ、お祭り?

一体どういう事・・・?

 

八百万の神様たち、お祭りの準備に大わらわ

神様たちはさっそくお祭りの準備に取り掛かります。

 

ニワトリに鳴かせる

まず常世(とこよ)の長鳴鳥(ながなきどり)を集めて鳴かせました。

【神社の神様の神話】アマテラスとスサノオ

長鳴鳥とはニワトリのことです。

ニワトリに鳴かせたのは、日の出を祈る呪術だったようです。

 

八咫鏡と、八尺勾玉の飾りを造る

次に、天の安河の上流から硬い石(天の堅石:あめのかたしわ)と、天の金山(あめのかなやま)から鉄をとってきて、

伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)に八咫鏡(やたのかがみ)を造らせ、

【神社の神様の神話】アマテラスとスサノオ 八咫鏡

 

玉祖命(タマノオヤノミコト)には、八尺勾玉(やさかのまがたま)をたくさん連ねた玉飾りを作らせました。

【神社の神様の神話】アマテラスとスサノオ 勾玉

 

この時造られた八咫鏡八尺勾玉は、後に三種の神器の内のふたつになります

(あた)と(さか)は、昔の長さの単位です。

 

たとえば(あた)は、手の親指と中指を広げた時の長さ。

1咫が18cmとすると、8咫は144cm。

大きな鏡ですね!

ちなみに、あの八咫烏(やたがらす)もこの大きさなんですね!

 

まあ、ホントはこんな細かい意味はないんです。

ただ「とっても大きい」ってことを表現したいだけ。

昔は、大きいことを「」という数字を使って表現したんだとか・・・

 

 

占いの儀式

続いて占いの儀式です。

天児屋命(アメノコヤネノミコト)と、布刀玉命(フトダマノミコト)を呼んで占わせました。

占いの材料は、天の香山(あめのかぐやま)にいる雄鹿から抜き取った肩の骨。

それに、これも天の香具山からとってきた桜の木です。

 

飾り付けた巨大な榊

最後に準備したのはです。

天の香具山から、よく茂った大きな榊の木を根ごと掘り起こして持ってきました。

榊の木 【神社の神様の神話】アマテラスとスサノ)

 

枝の上の方には、さっき作った勾玉の玉飾りを取り付け、

枝の中段にも、さっき造った八咫鏡を取り付け、

下の方の枝には、木綿と麻の布を垂らして飾り付けました。

 

巨大な榊の供え物の完成です!

 

さて、これで準備完了!

いよいよお祭りの始まりです!

果たして、お祭りでどうやってアマテラスを外に出すつもりなのか!?

次回につづく

次回の話:天照と須佐之男⑤ 天岩戸を開け!八百万の神様のお祭り大作戦

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