火遠理命(ほおりのみこと:山幸彦)の神話とご利益、神社

【神社の神様】火遠理命(ほおりのみこと)
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日本の神話の神様の一柱、火遠理命(ほおりのみこと)。

あの邇邇芸命(ニニギ)と木花咲耶姫の三男です。

ちょっとのんびり屋で頼りない末っ子って感じの神様ですが

兄を屈服させて、天皇家のルーツのひとりになります。

火遠理命の神話は冒険ものになっていて、かなり面白いですよ!

火遠理命(ほおりのみこと)ってどんな神様?

火遠理命(ほおりのみこと)は、あの天孫降臨の主人公 邇邇芸命(ニニギ)と木花咲耶姫の子ども。

三つ子の三男坊で、天照大御神のひ孫さん。

山幸彦とも呼ばれるようになります。

 

ニニギと木花咲耶姫が産んだ三つ子

火照命
(ホデリノミコト)

火須勢理命
(ホスセリノミコト)

火遠理命
(ホオリノミコト)

 

 

みんな燃えている産屋の中で生まれました。

母の木花咲耶姫が自分で放火したんです・・・

 

【神社の神様】火遠理命(ほおりのみこと)

 

だから、みんな火にまつわる名前になっています。

なぜ放火したのかって言うと、あけすけな性格のニニギにブチ切れたから・・・

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名前の意味は「(勢いの)衰えた火」。

ちなみに、長男が「燃え始めの火」

次男が「燃え盛る火」です。

産屋に火がついてから消えるまでの、どのタイミングで生まれたかが判りますね。

 

火遠理命の神話

火遠理命(ホオリ)にまつわる神話はとっても面白いのですが、かなり長いです。

なので、ここではダイジェスト版でご紹介しますね。

しっかり読みたいあなたは、こちらをどうぞ↓

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豊玉姫(トヨタマヒメ)との出逢い

火遠理命(ホオリ)は兄の火照命(ホデリ)から釣り道具を借りて、海で釣りをしていました。

でも、魚は一匹も釣れず・・・

おまけに、うっかり釣針ロスト・・・

 

【神社の神様】火遠理命(ほおりのみこと)

 

兄に何度謝っても、代わりの釣針をいくら作っても許してもらえず、「あの釣針を返せ!」の一点張り。

どうして良いかわからず、海辺でうなだれていました。

 

そこで出会った潮の神 塩椎神(シオツチガミ)が、「海神の娘に会いなさい。」とアドバイス。

ホオリは言われた通り、海神 綿津見神(ワダツミ) 海の宮殿に向かいます。

 

さて、無事海の宮殿にたどり着いたホオリ。

策を練って、海神の娘 豊玉姫(トヨタマヒメ)と出逢います。

トヨタマヒメはホオリを見た瞬間

 

ずきゅん♡

まあ、なんてイケメン♡

 

ホオリに一目惚れしたのでした。

父の 綿津見神(ワダツミ)はホオリを一目見て、彼が天津神の御子であると気づき大歓待!

そして、そのふたりは直ぐに結婚し、幸せに暮らしたのでした♡

 

あれ・・・?

結婚しましたって・・・

釣針のことはどうなったんでしょうか・・・

 

兄ホデリとの戦い

あれから3年・・・

ここは海神の宮殿。

 

ホデリ「あ~、今日ものどかだなあ・・・」

 

のんびり、まったりと幸せに暮らしていたホオリ。

でも・・・

なんか忘れてる気が・・・

 

ホオリ「・・・あっ!」

 

兄ホデリのことを、ようやく思い出しました。

あれだけ悩んでいたのに、3年も忘れていたんです・・・

 

いままでのんびり幸せ顔だったのに、急にため息をつきだしたホオリ。

 

【神社の神様】火遠理命(ほおりのみこと)

 

心配した義父と妻に悩みを打ち明けます。

 

話を聞いたワダツミ、すぐに釣針を見つけ出すと

ホオリに兄を苦しませる呪いの方法を教え、

次に、塩満珠(シオミツタマ)と塩乾珠(シオフルタマ)を渡して、兄を屈服させる方法を教えました。

 

塩満珠(シオミツタマ)

海を満潮にする力を持つ珠

 

塩乾珠(シオフルタマ)

海を干上がらせる力を持つ珠

 

でも、なんで兄を打ち倒す話になったんでしょうね・・・

別に兄は悪くないのに・・・

 

 

さて、大きなサメの背に乗ってたった一日で帰ってきたホオリ。

兄に釣針を返す時に呪いの呪文を唱えます。

すると兄の作った田畑は3年連続で不作になり、ド貧乏になってしまいました。

逆にホオリは豊作&豊作で、もう左うちわ状態!

 

ホデリはホオリの幸運を妬みました・・・

そしてとうとう戦を仕掛けてきます!

ホオリは塩満珠(シオミツタマ)と塩乾珠(シオフルタマ)を使って兄を苦しませました。

 

【神社の神様】火遠理命(ほおりのみこと)

そして、とうとうホデリは降参し、ホオリに従属することを誓ったのでした。

こうしてホオリは、正統な天津御子となったのです。

 

それにしても、豊玉姫(トヨタマヒメ)はどうなったんでしょうか・・・




豊玉姫(トヨタマヒメ)の出産

ある日の海辺でのこと。

トヨタマヒメがホオリを訪ねてきました。

別居してたんですねえ・・・

 

トヨタマヒメ「あなたの子を妊娠してるの♡」

 

あれ・・・?

ホデリを屈服させるために、3年かかっていたはずでは・・・

お腹の子と計算が合わないような・・・

 

トヨタマヒメ「もう生まれそう・・・」

 

慌てて産屋を造ったのですが、屋根もふき終らないうちに出産が始まりました。

 

トヨタマヒメ「絶対に見ないでね!」

 

そう言われると見たくなるのが人の性。

神様だって同じようです。

ホオリはトヨタマヒメの出産を覗いちゃいました。

すると・・・

 

ホオリ「ぎょえ~~!!」

 

驚きのあまり叫び声をあげたホオリ。

彼が見たものは・・・

 

ヤヒロワニ 【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦⑤

 

とてつもなく大きなサメの姿でした。

その巨大なサメが這い回り、身をくねらせているのです。

ホオリはその姿を見て恐怖し、一目散に逃げ出してしまいました・・・

 

本当の姿を見られたことにショックを受けたトヨタマヒメ。

産んだ子をその場におき、海の世界に帰って行ってしまいました。

 

ちなみに、その時産んだ子の名前は

天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命

(アマツヒコ ヒコ ナギサタケ ウカヤフキアエズ ノミコト)

 

名前の意味はこんな感じ。

「渚で(産屋に)鵜の羽の屋根も吹きあえないうちに生まれた、たくましい天津神で、アマテラスの子孫」

 

この後、ホオリとトヨタマヒメは切ない愛の歌を交わします。

でも、ふたりが逢うことは二度とありませんでした・・・

 

以上、ダイジェスト版です。

なんだか機械的な説明になってしまいました。

楽しく、詳しく読みたい方はやっぱりこちらをどうぞ!

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火遠理命(ほおりのみこと)の神格とご利益

火遠理命の別名

彦火火出見尊
(ひこほほでみ の みこと)

火折尊
(ほのおり の みこと)

火折彦火火出見尊
(ほのおりひこほほでみ の みこと)

天津日高日子穂穂手見命
(あまつひこ ひこほほでみ の みこと)

 

火遠理命の神格

  • 稲穂の神
  • 農業の神

神話のいきさつから、漁業や航海の神としても信仰されています。

 

火遠理命のご利益(ご神徳)

  • 産業隆昌
  • 海上安全
  • 勝運招来
  • 縁結び
  • 新願成就

 

火遠理命が御祭神の主な神社

鹿児島神宮
(鹿児島県姶良郡)

粟鹿神社
(兵庫県朝来市)

若狭彦神社上社
(福井県小浜市)

白羽神社
(静岡県御前崎市)

小野神社
(東京都多摩市)

瀧宮神社
(埼玉県深谷市)

 

関連する神様

邇邇芸命(ニニギ)

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)

豊玉姫(トヨタマヒメ)

玉依姫(タマヨリヒメ)

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