前回で古事記の上巻も終わりました。
ハチャメチャな神様が多くて
けっこう面白かったでしょ!?
さて、ここからは中巻に入ります。
中巻、下巻は歴代天皇のお話なのですが
個人的には、あまり面白いとは言えません・・・
なので、ここからは私が面白いと思った天皇について
お話していきますね。
まずは、神武天皇のお話です!
カムヤマトイワレビコとイツセ
ここは、日向(ひむか:九州の南)の高千穂の宮殿。
カムヤマトイワレビコ(神倭伊波礼毘古命)は、兄のイツセ(五瀬命)と話し合っていました。
カムヤマト「やっぱ、ここって端っこすぎるよね・・・」
イツセ「そうだね~、ここじゃあ天下統一も難しいよね。」
カムヤマト「どの辺の土地なら、地上界を平和に統治できるかな・・・」
カムヤマト「…うん、やっぱり東へ行こう!」
こうして、カムヤマトイワレビコと兄のイツセは、東へ向かうことになりました。
なったのですが・・・
そのスピードはかな~り遅かった・・・
カムヤマトイワレビコ、東へ
いよいよ、カムヤマトイワレビコとイツセの船出です。
ふたりがまず向かったのは筑紫(九州北部)。
豊国(とよのくに)の宇沙(うさ:大分県宇佐市)に着きました。
すると、出迎えてくれる者たちがいます。
宇沙都比古(ウサツヒコ)と宇沙都比売(ウサツヒメ)です。
ふたりは、足一騰宮(アシヒトツアガリノミヤ)を建て、
大御饗(おおみあえ=食事)を献上したのです。
そして次は、筑紫の岡田宮(おかだのみや:福岡県北九州市)に移動し、
ここに1年間滞在しました。
その後、阿岐国(あきのくに:広島県)の多祁理宮(たけりのみや)に7年も滞在し
さらに、吉備(きび:岡山県)の高島宮(たかしまのみや)には8年も滞在していました。
これらの記述はどうも、「その土地の豪族が、カムヤマトイワレビコたちに従属した。」と言いたいようです。
つまり、ほかの勢力をどんどん平定して、国に組み入れていったってことですね。
国津神の水先案内人
さて、カムヤマトイワレビコたちは、8年も住んでた高島宮をよやく出立して、さらに東へ進み始めました。
そして、明石海峡あたりに差しかかった時です。
前方になんか変なのがいます・・・
どうも人のようです。
その人は、カメの背に乗って釣りをしていました。
カムヤマトイワレビコは、こう尋ねました。
カムヤマト「ねえ、あんた誰?」
???「わたしは国津神です。」
あれ? 人じゃなくて、土着の神様だったんですね・・・
まあ、日本の神話はもともと、神様と人の区別が曖昧ですからね。
カムヤマト「ふ~ん…、お前って海の道に詳しい?」
国津神「詳しいですとも!」
カムヤマト「じゃあさ、俺に仕えない?」
国津神「喜んで!」
カムヤマトイワレビコは、船から棹(さお)を伸ばして国津神を船に引き上げ、
彼に 槁根津日子(サオネツヒコ)という名を授けました。
サオネツヒコは、倭国造(やまとのくにのみやつこ)などの祖神です。
さて、頼りになる水先案内人を得て、カムヤマトイワレビコとイツセはさらに東へ進みます。
しかし・・・
そこには強敵が待ち受けていたのです・・・
これから、カムヤマトイワレビコたちの戦いが始まります!
つづく
次の話:神武東征② 神倭伊波礼毘古命と登美毘古(トミビコ)の戦争