神武東征⑥ 謀殺された土蜘蛛

【神社の神様の神話】神武東征⑥
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前回、弟宇迦斯(オトウカシ)の密告により

兄宇迦斯(エウカシ)の罠を見破り

無事宇陀の地を平定した神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)

 

さて、神武東征はまだまだ続きます。

そして、次に待っている者たちは!?

前の話:神武東征⑤ 兄宇迦斯(エウカシ)と弟宇迦斯(オトウカシ)

カムヤマトイワレビコと土蜘蛛(ツチグモ)

宇陀の地を出発し、さらに進んだ神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)軍団。

 

忍坂 【神社の神様の神話】神武東征⑥

 

次は忍坂(おさか:奈良県桜井市忍阪)にやってきました。

 

グルルルル・・・

 

うん・・・?

なにやら獣のうなり声のような音がします・・・

あたりを見回すと、前方の岩屋になにかがいます。

それは、尾の生えたたくさんの男たち。

土雲八十建(ツチグモヤソタケル)でした。

 

土蜘蛛(つちぐも)= 土雲

古事記では土雲と表記されています。

土蜘蛛と言っても妖怪の類ではなく、大和朝廷と対立していた勢力を指しているのでしょう。

 

土蜘蛛へ御馳走をふるまう

 

部下「戦いますか?」

カムヤマト「いや、俺に考えがある…」

 

カムヤマトイワレビコは、土蜘蛛たちに御馳走をふるまいました。

 

土蜘蛛 【神社の神様の神話】神武東征⑥

 

たくさんいる土蜘蛛に、ひとりずつ専属料理人をあてがう、という厚遇ぶりです。

彼らを懐柔するつもりなんでしょうか?

 

ところが・・・

カムヤマトイワレビコは、料理人たちに刀を持たせるとこう言いました。

 

カムヤマト「歌が聞こえたら、一斉に切り殺せ。」

 

え~!?

天津御子にしては、なんだか卑怯なやり口のような・・・

でも、これはきっと謀略なんでしょうね・・・

よくあるやつです。

 

カムヤマトイワレビコの久米歌

宴もたけなわのころ。

機を見て、カムヤマトイワレビコは久米歌を歌い始めました。

それはこんな感じの歌でした・・・

 

忍坂の大室屋(おおむろや)に

人がたくさん入っている

 

人がたくさんいようとも

勇ましい久米の子たちが

太刀や石鎚で撃ってしまうぞ

勇ましい久米の子たちが

太刀や石鎚でいま撃つが良い

(久米:軍事を司る氏族)

 

 

そして、カムヤマトイワレビコがその歌を歌い終わったときです。

料理人たちは一斉に刀を抜くと

 

ザシュッ!!

 

土蜘蛛たちを切り殺してしまいました。

カムヤマトイワレビコは、これで忍坂を平定したのでした。

 

さて、これからいよいよあの登美毘古(トミビコ)との再戦が待ち受けています。

トミビコに打ち勝つために、紀伊半島を延々と回り込んできたカムヤマトイワレビコ。

果たして、兄 五瀬命(イツセ)の仇をとれるのか!?

つづく

次の話:神武東征⑦ 神倭伊波礼毘古命の歌

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