前回、岬で出逢った木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)に一目惚れし、
いきなり求婚してしまった邇邇芸命(ニニギ)
高天原の御曹司ということもあって、その望みは叶うのですが、
超ブサイクな姉まで付いてきてしまい・・・
追い返したら、限りある命になってしまいました・・・
そんなニニギ、今回は子供の認知で騒動を引き起こします。
「ほんとに俺の子?」 ニニギの疑惑
ある日のこと、木花咲耶姫がニニギのところに来てこう言いました。
サクヤ「わたし、妊娠したの・・・♡」
ニニギ「ふ~ん…って、え~~っ!?」
サクヤ「もちろん、あなたの子よ♡」
ニニギ「ちょ、ちょっと待って!まだ 一回しかやってないのに!?」
なんか雲行きが怪しくなってきました・・・
ニニギ「それ、ほんとに俺の子!?」
サクヤ「ピクっ・・・・・・」
あ~・・・
言っちゃいました・・・
ニニギ「どっかの国津神の子じゃないの!?」
サクヤ(怒・・・・・・)
最悪・・・
サクヤ「私が不倫してるって言いたいの!?」
ニニギ「いや、だってさ、一回やっただけだよ!? それで妊娠したの?」
サクヤ「・・・・・・」
ニニギ「いやいや、それはないでしょう~」
今も昔も神話の時代すらも、男って変わらないですね・・・
ニニギのダメ男っぷりに、静かにぶち切れた木花咲耶姫。
目がすわっています・・・
サクヤ「この子が国津神の子なら、無事には生まれないでしょう。」
サクヤ「あなたの子なら、無事に生まれるでしょう。」
そう宣言した木花咲耶姫。
これって、誓約(うけい)ですよね!
誓約(うけい)とは、あらかじめ決めた通りの結果が出るかどうかで、吉凶を判断する占いのこと。
神様同士が、ものごとの白黒をつける手段として、誓約のシーンが時々出てきます。
さて、木花咲耶姫はそう言うと、すぐに戸のない御殿を建て、その中に入りました。
そして、土で入り口を塗り固めてしまいます。
さらに・・・
モクモクモク・・・
なんと、御殿から火の手が上がり始めました!
いよいよ産むってときに、自分で火をつけちゃったのです!
ニニギ「おいおいお~い!!」
御殿は大きな炎に包まれていきます・・・
これはヤバいか!?
その時です!
おぎゃあ!おぎゃあ!
赤子の声が聞こえてきます!
木花咲耶姫は、炎の中で三柱の子を産んだのでした。
その子らの名は・・・
◆火照命
(ホデリノミコト)
◆火須勢理命
(ホスセリノミコト)
◆火遠理命(ホオリノミコト)
ホオリノミコトの別名:
天津日高日子穂穂手見命
(アマツヒコヒコホホデミノミコト)
こうして木花咲耶姫は、子供たちがニニギの子であることを証明(?)したのでした。
女ってすごいですね!!
つづく