事代主神(ことしろぬし)の神話・ご利益・神社

【神社の神様】事代主神(ことしろぬしのかみ)
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今回ご紹介するのは、国津神の事代主神(ことしろぬし)です。

あまり聞いたことのない神様ですが、

恵比寿さんといえばみんな知っていますよね。

そう、事代主神はあの恵比寿さんと同一視されている神様なんです。

事代主神とは、いったいどんな神様なんでしょう?

事代主ってどんな神様?

事代主神(ことしろぬし)は、出雲出身の国津神。

あの地上界の盟主 大国主大神の息子です。

名前には「事を知る」という意味があり、神託の神言霊の神(託宣神)として信仰されています。

 

また、事代主神は七福神の恵比寿様とも同一視されてるんです。

 

事代主神(ことしろぬしのかみ)

 

穏やかで、のんびり屋で、釣り好きな神様だったようで、恵比寿さんの姿は事代主をイメージしたものなのだそう。

 

事代主神が登場する神話

古事記の神話に事代主神(ことしろぬし)が登場するのは、国譲りの章。

地上界を譲れと迫る天照大神と、のらりくらりと躱す大国主大神

その駆け引きが、とっても面白いお話です。

神話はこんな感じ・・・

 

苦労の末に、地上界 葦原の中つ国を繁栄させた 大国主大神(おおくにぬし)。

 

【神社の神様】建御名方神(たけみなかたのかみ

 

ある日のこと。

大国主のもとに、天照大神(アマテラス)からの使者がやって来ました。

使者の話によると、アマテラスはこんなことを言っているようです。

 

もともと葦原の中つ国(日本)は、私の両親のイザナギとイザナミが生んだ国。

だから、地上界は私の子が治めるべきなのよ。国を譲れ!

 

困ったもんです・・・

でも、大国主大神は一筋縄ではいきません。

 

一人目の使者は天穂日命(アメノホヒ)。

大国主の偉大さに心酔して寝返っちゃいました。

 

その三年後にやって来た、二人目の使者 天若日子(アメワカヒコ)

地上界を我がものにしようと企み、大国主の娘と結婚しちゃいました。

 

大国主はその老練な手管(てくだ)で、使者を次々に懐柔していきます。

でも・・・

さすがの大国主も、これから窮地に立たされることになります。

 

 

それは、2番目の使者が来てから8年後のことでした。

また天津神からの使者がやって来たのです。

その使者の名は 建御雷神(タケミカヅチ)

天鳥船(アメノトリフネ)も一緒です。

というか、タケミカヅチは天鳥船に乗ってます。

だって船ですから。

 

【神社の神様】建御名方神(たけみなかたのかみ)

 

タケミカヅチは、天界に名をとどろかせた武神であり、剣の神です。

いままでの使者とは違い、かなり威圧的でした・・・

 

タケミカヅチ「アマテラス様が国を譲れってよ。」

大国主「急にそう言われてもねえ…、息子の事代主神(コトシロヌシ)に訊いてみないと…」

大国主「でも、コトちゃんいま岬に出かけてるんだよねえ…」

 

さすが大国主。のらりくらりとしてますね~。

でも、タケミカヅチとアメノトリフネも負けていません。

 

アメノトリフネ「じゃあ、俺が連れてくるよ!」

大国主「え・・・?」

 

アメノトリフネは、飛び立ったかと思うと、あっという間に事代主神を連れてきてしまいました。

それも事代主の乗っていた船ごと!

びっくり仰天のコトシロヌシ、もうビクビクです・・・

 

神社の神様の神話 国譲り

 

のんびり釣りをしていたのに、いきなり拉致られてきた事代主。

もうビクビクです・・・

そして建御雷神の話を聞くと・・・

 

事代主「わかりました。この国を天津神の御子に捧げます・・・」

 

あっさりそう言いました。

そして、乗っていた船を踏んで傾けると、

天の逆手(あめのさかて)を打って青柴垣(あおふしがき)に変え、

その中に隠れてしまいました・・・

よっぽど怖かったんですかねえ・・・

天の逆手(あめのさかて)

特殊な打ち方の柏手のこと。どんな打ち方かはっきりしませんが、「手の甲で打つ呪術的な柏手のことではないか。」と言われています。

 

青柴垣(あおふしがき)

昔の漁に使った仕掛けのことだそうです。

魚が一度入ると、二度と出られないようになってるんだとか。

 

この後、大国主のもう一人の息子 建御名方神(たけみなかた)が登場します。

そしてタケミカヅチと戦うのですが、建御名方神はコテンパンに負けちゃいます・・・

建御名方神(たけみなかたのかみ)【神社の神様】
建御名方神(たけみなかた)の神話とご利益【神社の神様】建御名方神(たけみなかたのかみ)の神話を面白くご紹介します! ご利益、お祀りしている神社も分かります!...

 

ここまで来ては、大国主大神も観念するしかありません・・・

地上界をアマテラスに譲ることを決心し、国譲りがなされたのでした。

おしまい

 

 

古事記や日本書紀の神話だと、事代主神はなんだか軟弱な神様のように書かれています。

でも、それは記紀を書いたのが大和朝廷の方々だからなんでしょうね・・・

 

ほんとうの事代主神は、大国主大神の信頼も厚く、とっても有能な神様だったようです。

また、皇居の神殿には宮中八神という、天皇を守護する八柱の神様が合祀されているのですが、

事代主は国津神で唯一、その宮中八神の一柱に入っています。(別の神様という説も有り)

 

国譲りの神話を詳しく読みたいならこちら!

神話:大国主大神(おおくにぬし)の国譲り全5話




事代主神の神格・ご利益

事代主の神格

  • 海の神
  • 商業の神
  • 託宣神

 

事代主神のご利益(ご神徳)

  • 商売繁盛
  • 海上安全
  • 大漁
  • 開運
  • 厄除け
  • 福徳円満
  • 病気平癒
  • 学業成就

 

事代主神をお祀りしている神社

  • 美保神社(島根県)
  • 長田神社(神戸市)
  • 今宮戎神社(大阪市)
  • 今宮戎神社(大阪市浪速区)
  • 鴨都波神社(奈良県御所市)
  • 三輪恵比須神社(奈良県桜井市)
  • 大湊神社(福井県)
  • 伊古奈比咩命神社(静岡県下田市)
  • 三嶋大社(静岡県三島市)
  • 久伊豆神社(埼玉県越谷市)
  • 一言主神社(茨城県) など

 

事代主神と関わりのある神様

大国主大神(おおくにぬし)

建御名方神(たけみなかた)

建御雷神(たけみかづち)

天鳥船(あめのとりふね)

神屋楯比売命(かむやたてひめ)

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