突然去ってしまった、少名比古那神(スクナビコナノカミ)。
無二の相棒を失った大国主は、果たして国作りを達成できるのでしょうか?
大国主大神の国作り、いよいよ最終回です!
前回のお話:神社の神様 大国主の国作り⑪ 大国主とスクナビコナの国作り
大国主、新たなる神と出会う
スクナビコナが去ってしまい、超ブルーになっている大国主・・・
大国主「俺ひとりで、どうやって国作りすればいいんだよう・・・」
大国主「誰か協力してくれないかなあ・・・」
その時です!
海をこうこうと照らしながら、1柱の神様がやって来たんです!
あれ?
前にもあったな、このシチュエーション・・・
大国主「あんた誰・・・?」
その神は自己紹介もせず、いきなりこう言います。
???「ワシをよ~くお祀りしたら、一緒に国を作り上げてあげるよ。」
???「祀らないなら、お前の国作り上手くいかないよ?」
なにこれ?
もしかして脅してる・・・?
大国主「え~・・・、じゃあどうやって祀ればいいのさ?」
???「倭(ヤマト)の国にさ、国を囲んでるように山々があるんだけどね。」
???「その東の山の上に祀ってよ。」
大国主「わかったよ~。ちゃんとお祀りするから、国作り頼むね。」
そしてこの神様は、御諸山(みもろやま)の頂上に祀られたのでした。
この神様、一体誰なんでしょう?
御諸山とは、今でいう奈良県の三輪山です。
参照:奈良旅ネット
三輪山には大神神社(おおみわじんじゃ)があり、
その頂上には大物主大神(オオモノヌシノオオカミ)が鎮座しています。
つまりこの神様、大物主大神だったんですね!
ちなみに、この山の中腹にはオオナムチ(大国主)が、
山裾にはスクナビコナが鎮座しているそうですよ。
ここに国作りが完成!
こうして、葦原の中つ国(あしはらのなかつくに)はとても繁栄し、豊かな国となりました。
その繁栄ぶりは、天界の 天照大御神(アマテラス)が、こう称して妬んだほどでした。
豊葦原之千秋長五百秋之水穂国
(トヨアシハラノ チアキナガイホアキノ ミズホノクニ)
⇒ 豊かに葦原が茂る、幾千年もみずみずしい稲穂がなる国
ここに大国主大神は、とうとう国作りを完成したのでした!
12回にわたった大国主の大冒険も、これにておしまい。
この後 大国主大神は、アマテラス率いる天津神と
国をかけた駆引きを繰り広げます(国譲りの神話)。
それはまた別のお話で・・・
大国主大神の神話
★神社の神様 大国主の国作り② 八十神の陰謀…生き抜けオオナムチ!
★神社の神様 大国主の国作り③ 八十神の陰謀Ⅱ オオナムチは2度死ぬ…
★神社の神様 大国主の国作り④ スサノオとの出逢いと新たな試練
★神社の神様 大国主の国作り⑤ スサノオの火攻め!危うしオオナムチ…
★神社の神様 大国主の国作り⑥ 最後の試練とオオナムチの駆け落ち
★神社の神様 大国主の国作り⑨ 大国主の「女性遍歴」と子どもたち
★神社の神様 大国主の国作り⑪ 大国主とスクナビコナの国作り
★神社の神様 大国主の国作り⑫ 国作り完了 葦原の中つ国ここに完成!
大国主を祀る神社
★白子神社(千葉県)大国主大神=玄武大帝として祀る神気が満ちた場所