日本の神話の神様 大屋毘古神(オオヤビコ)。
いったいどんな神様なんでしょうか?
大屋毘古神(オオヤビコ)の登場する神話を中心に、
そのご利益やお祀りしている神社などもご紹介します!
大屋毘古神(オオヤビコ)は大国主を助けた神様
大屋毘古神(オオヤビコ)が登場するのは、大国主の国作りの神話。
この神話、大国主の成長&成功物語なんですが、ちょっとした冒険物語にもなっていて、とっても面白いです。
そのなかでも、オオヤビコが登場するくだりはこんな感じ・・・(古事記より)
これは、出雲の盟主 大国主大神が、まだオオナムチと呼ばれていた頃のお話。
たくさんの兄(八十神:やそがみ)がいるオオナムチ。
彼はその兄たちに命を狙われていました。
なぜって、 八上比売(ヤガミヒメ)とう美しい女神さまが、兄たちの求婚を断ったから。
しかも・・・
ヤガミヒメ「私はオオナムチ様と結婚するの♡」
なんて言ってしまったからもう大変・・・
兄たちの嫉妬の矛先はオオナムチに向いてしまい、もう2回も殺されています。
まあ、そのたびに生き返ったんですけど・・・
オオナムチの母親は心配でいっぱいです・・・
母「このままじゃ、八十神たちに滅ぼされちゃう・・・」
母「大屋毘古神(オオヤビコ)のところへ逃げなさい!」
オオヤビコとは、木国(きのくに:紀州)に住む、木や家の神様。
オオナムチは、こっそりオオヤビコのところへ逃げ延びます。
ここまで来ればもう安心!
そう思っていたのですが・・・
なんと八十神兄さんたち、木国まで追ってきちゃいました!
八十神兄さんたちは、弓矢を構えてオオナムチを渡すよう迫ってきます。
オオナムチ三度目の命の危機!
切羽詰まったオオヤビコは、オオナムチを木の俣からこっそり逃がします。
オオヤビコ「根之堅洲国(ネノカタスクニ)まで逃げなさい! そこにいる偉大な神が、きっと力になってくれるでしょう!」
オオナムチ「その神とはいったい誰なの?」
オオヤビコ「その神の名は、須佐之男命(スサノオノミコト)!」
というわけで、オオナムチは死者の国 根之堅洲国(ネノカタスクニ)へ向かったのでした。
詳しい神話はこちら!
大屋毘古神(オオヤビコ)はスサノオとどんな関係?
古事記によると、大屋毘古神(オオヤビコ)は神生みで生まれたイザナギとイザナミの子神です。
実は、スサノオもイザナギの子。
つまり、オオヤビコとスサノオは兄弟!?
まあ、神話の世界で兄弟神なんて、そんなに意味ないですけどねえ・・・
ちなみに日本書紀では、オオヤビコは五十猛神(イソタケル)という神様と同一視されています。
イソタケルはスサノオの子どもなので、オオヤビコはスサノオの子どもということに!
まあ、その辺あんまり深く追求してはいけないんです、神話では・・・
大屋毘古神(オオヤビコ)の神格やご利益
オオヤビコの神格
- 木の神
- 家屋の神
オオヤビコのご利益
- 家内安全
- 林業
- 樹木の成長
- 厄除け
- 大漁
- 航海安全 など
オオヤビコをお祀りしている神社
大屋毘古神(=五十猛神)をお祀りする神社
- 伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)
和歌山県和歌山市 - 八坂神社
京都市東山区 など