大国主大神(オオクニヌシ)に国譲りを迫って、何度も失敗してきた天照大御神(アマテラス)。
武神 建御雷神(タケミカヅチ)の活躍によって、ようやく葦原の中つ国を譲り受けることに成功しました。
さあ、これからいよいよ地上界の統治が始まります。
アマテラスが地上の統治者として送るのは、果たして誰なんでしょうか?
また天降りを命じられた天之忍穂耳命(アメノオシホミミ)
天界 高天原では、地上界を統治するために誰を天降りさせるか? という話になりました。
アマテラスと天界の重鎮 高御産巣日神(タカミムスビ)は、天之忍穂耳命(オシホミミ)にこう命じました。
「葦原の中つ国を平定したと報告が来た。この前命じた通り、地上界に天降りして統治しなさい。」
オシホミミとはアマテラスの長男で、国譲りのときに最初に天降りを命じられた神様です。
その時は、地上界に怖い国津神がたくさんいるのを見て、途中で引き返してきちゃいました・・・
オシホミミは、今回こそしっかりお役目を果たすんでしょうか?
天之忍穂耳命の返答は・・・
再度天降りを命じられたオシホミミ。
このように言い出しました。
オシホミミ「いや~、実は天降りしようと支度してたんですけどね~・・・」
うん? なんか雲行きが怪しいですね・・・
オシホミミ「その間に息子のニニギが生まれたんですよ~。」
生まれた息子のためにも地上界へは行けない、とでも言いたいのでしょうか・・・
オシホミミ「私よりも、この子を天降りさせてはどうですかね?」
えっ!?
なんとオシホミミ、自分の代わりに息子を行かせろと言い出しました。
そこまでしても、天降りしたくなかったんでしょうか・・・
ちなみにニニギは、オシホミミとタカミムスビの娘の 万幡豊秋津師比売命(ヨロヅハタトヨアキツシヒメ)の間に生まれた子です。
天火明命(アメノホアカリ)という兄がいます。
ニニギの名前
ニニギの正式な名前は長いんです。
天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命
(アメニギシ クニニギシ アマツヒコヒコ ホノニニギ ノミコト)
名前の意味はこんな感じ・・・
天邇岐志(アメニギシ)
天がにぎわい
国邇岐志(クニニギシ)
地がにぎわい
天津日高(アマツヒコ)
高天原に生まれた神
日子(ヒコ)
日の神(アマテラス)の子孫
番能邇邇芸(ホノニニギ)
穂がにぎやかに実る
地上界の統治を息子のニニギに振ってしまった、父オシホミミ。
これでいいのか!?
アマテラスとタカミムスビはどうするのか・・・?
つづく
次の話:天孫降臨② 邇邇芸命(ニニギ)と猿田毘古大神(サルダビコ)