父親に地上の統治役を振られてしまい、天降ることになった邇邇芸命(ニニギ)。
その後、頼もしい道案内役のサルタビコ(猿田毘古大神)を迎え、
天照大御神(アマテラス)から三種の神器を賜り、
天降りパーティーを結成しました。
そして、いよいよ天降りが始まります!
前の話:天孫降臨③ ニニギ(邇邇芸命)に与えられた三種の神器
ニニギ、天下りを始める!
アマテラスたち天津神との別れの挨拶を終えたニニギ。
天石位(あめのいわくら:座っていた石の御座)から立ち上がると、
ニニギ「それじゃあ、天降りますか!」
御一行「御意!」
いよいよ天降りが始まります!
ニニギ御一行は、案内役のサルタビコを先頭にして、幾重にもたなびく雲を押し分けて進みました。
道なき道では、神様の力をフルパワーにして、かき分け、かき分けて力強く前進します。
そして天の浮橋を渡ると、地上界の筑紫の日向(ひむか)にある、高千穂のくじふる岳に天降りました。
新しく仕える神様
ここで二柱の神様が現れ、ニニギを出迎えました。
天忍日命(アメノオシヒ)と天津久米命(アマツクメ)です。
二柱「これからは、我々が警護いたします。」
そう言って、ニニギの前に立って仕えました。
二柱の神様は、
天の石靫(あめのいはゆき)を背負い、
頭椎の大刀(くぶつちのたち)を腰に差し、
天の波士弓(あめのはじゆみ)を持ち、
天の真鹿児矢(あめのまかこや)を挟み持っています。
二柱が持っていたものは?
天の石靫(あめのいはゆき)
矢入れ
頭椎の大刀(くぶつちのたち)
柄の頭がこぶしのような形の刀
天之波士弓(あめのはじゆみ)
神聖な弓
天之真鹿児矢(あめのまかこや)
光り輝く矢
つまり二柱は武装しており、ニニギの前方に立って警護したんですね。
ちなみにこの二柱は、軍事集団 大伴連(おおとものむらじ)や久米直(くめのあたい)の祖神です。
ニニギ、日向の地に神殿を建てる
ニニギ「ここはいい場所だ~!」
ニニギ「カラクニに対峙してるし、笠沙之岬(かささのみさき)に通じてる。」
ニニギ「それに朝日がしっかりと差して、夕日も照らしてくれる。」
ニニギ「よし、ここに決めた!」
ニニギは、この地を本拠地にすることに決めたのでした。
カラクニ
古代朝鮮のこと
笠沙之岬(かささのみさき)
鹿児島県の野間岬
そして、地中の岩盤まで届くぶっとい柱を立てて、空にそびえるほどの立派な宮殿を造って住みました。
つづく
次の話:天孫降臨⑤ 天宇受売神(アメノウズメ)と猿田毘古大神(サルタビコ)