月読命(つくよみのみこと)は、伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)から生まれた神様。
三貴子 (みはしらのうずのみこ)の一柱とされ、とっても重要な神様です。
なのですが・・・
神話にはほっとんど登場しません!
おなじ三貴子の天照とスサノオが、神話にじゃんじゃん登場するのとは対照的です。
そんな月読命(つくよみのみこと)、いったいどんな神話が残ってるんでしょうか?
その神話やご利益、お祀りされている神社についてご紹介します!
月読命(つくよみ)はアマテラスとスサノオと兄弟
古事記の神話によると、月読命(つくよみ)は 伊邪那岐(イザナギ)が河で禊(みそぎ)をしているときに生まれました。
イザナギが右目を洗ったら生まれてきたんです。
ちなみに、あの天照大御神と須佐之男命(スサノオ)は、月読命の兄弟神です。
月読命とこの二柱の神様を合わせて、三貴子 (みはしらのうずのみこ)と呼びます。
イザナギと妻のイザナミは、これまで沢山の子神を生んできたのですが、
「最後にとっても尊い神が生まれた~!」と喜びました。
そして、アマテラスには高天原を、月読命には夜の世界を、スサノオには海原を統治するように言いました。
古事記の該当箇所:イザナギの禊ぎから生まれた神様たち
はい、月読命が古事記に登場するのは以上です。
もう二度と出てきません・・・
これじゃあつまらないですね・・・
なので、以降は日本書紀から、月読命の神話を引っ張ってきますね!
月読命(つくよみ)はスカトロが嫌い
日本書紀の神話では、アマテラスと一緒に高天原に昇った月読命(つくよみ)。
ある日のこと。
アマテラスからの命により、地上界に住む食物神 大気津比売神(オオゲツヒメ)のところへやって来ました。
オオゲツヒメは、月読命を豪華な料理で歓待するのですが・・・
ゲロゲロゲロ~!
すごい音が響きます・・・
なんとオオゲツヒメは、自分の口から料理を出していたのです!
ツクヨミ「そんなの食えるか~!!」
怒った月読命は、オオゲツヒメを切り殺してしまいました。
月読命(つくよみ)はアマテラスと仲が悪い…
これも日本書紀の神話から・・・
月読命(つくよみ)がオオゲツヒメを切り殺したと聞いたアマテラス。
アマテラス「ツクヨミはなんてひどい神なの!!」
ツクヨミ「ゲロ料理なんて食えるかボケ!」
アマテラス「まあっ!もう顔も見たくない!」
ツクヨミ「ふ~ん、あっそう!」
なんて喧嘩があったのかもしれません・・・
あるいは、アマテラスが一方的に怒ってしまったのか・・・
どちらにしても、アマテラスとツクヨミの関係は、完全に決裂してしまいました・・・
それ以降、昼と夜は別々になったのでした。
とまあ、日本書紀に月読命のことが書かれているのもこれくらい・・・
そのほか、風土記や地方の神話などにもチラホラ登場するようです。
月読命(つくよみ)の別称・神格・ご利益など
月読命(つくよみ)の別称
- 月夜見命(つきよみのみこと)
- 月読神(つくよみのかみ)
- 月弓尊(つきゆみのみこと)
「月齢を読む:月読」「月の満ち欠け:月弓」などの意味があるそうです。
月読命(つくよみ)の神格
- 月の神
- 農耕の神
- 漁業の神
- 占いの神
- 海の神
月読命(つくよみ)のご利益(神徳)
- 安産
- 健康長寿
- 病気平癒
- 海上安全
- 五穀豊穣
- 諸願成就
月読命(つくよみ)をお祀りする主な神社
- 月読神社(長崎県壱岐)
- 西寒田神社(大分市)
- 月読神社(京都市西京区)
- 伊勢神宮内宮・月読宮(三重県伊勢市)
- 伊勢神宮外宮・月夜見宮(三重県伊勢市)
- 賀蘇山神社(栃木県上都賀郡)
- 月山神社(山形県)
- 鳥海月山両所宮(山形市)
そのほか、数はそんなに多くありませんが、全国に月読神社があります。