山幸彦② 火遠理命(ホオリ)と豊玉比売(トヨタマビメ)

【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦②
◆アフィリエイト広告を利用しています◆

前回、兄 火照命(ホデリ)の釣針を失くしてしまった火遠理命(ホオリ)。

なんど償いをしても受け取ってもらえず、

「あの釣針を返せ!」と執拗に迫られました。

そして途方に暮れていたホオリの前に現れた塩椎神(シオツチガミ)は、

海神 綿津見神(ワダツミ)の宮殿へ行けと言うのですが・・・

前の話:山幸彦と海幸彦① 釣針を失くしたホオリ(火遠理命)

ホオリ(火遠理命)海神の宮殿へ行く

ホオリは、塩椎神(シオツチガミ)に言われた通り、海へ繰り出しました。

 

【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦② 

 

沖へ出て、良い海流に乗ってどんどん進むと、

前方に魚のウロコで作ったような宮殿が見えてきました!

シオツチの言っていた、海神 綿津見神(ワダツミ)の宮殿です。

 

ホオリ(火遠理命)と宮殿の侍女

宮殿の門まで来たホオリ、そばに井戸と桂の木があるのを確認します。

ホオリは、シオツチに言われた通り桂の木に登り、上のほうに座りました。

 

【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦 城の中の井戸

 

ホオリ「さて、これからどうしたもんか・・・」

 

座ったのは良いのですが、次に何をすれば良いのか分かりません・・・

シオツチは、ここから先のことは何も言ってませんでした・・・

 

その時です。誰かが井戸にやって来ました!

どうも、海神の娘 豊玉毘売(トヨタマビメ)の侍女のようです。

手には玉器(たまもい:美しい器)を持っています。

 

【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦 玉器

 

侍女は井戸で水を汲もうとしたのですが、ふとその動きを止めました。

井戸の水に、なにやら光が反射しているのに気づいたんです。

そして上を見上げます・・・

 

侍女「えっ・・・・」

 

木の上に美しい男が座っているのを見た侍女、あまりの不思議さに思考停止・・・

 

ホオリはその時、名案を思いつきました!

 

ホオリ「すまんが、水が欲しい。」

 

侍女はすぐに玉器に水を汲み、ホオリに差し出しました。

受取ったホオリは水は飲まずに、首飾りから玉をひとつ取り出して口に含むと、

 

もごもごもご・・・

ぺっ

 

器の中に吐き出しました。

侍女はその玉を取ろうとしましたが、器にくっついてしまって取れません。

仕方ないので、玉がくっついたままの器を、トヨタマビメに差し出しました。

 

豊玉毘売(トヨタマビメ)と火遠理命(ホオリ)

 

トヨタマビメ「なに、この玉・・・」

侍女「それが・・・」

トヨタマビメ「もしかして、外に誰かいるの?」

 

侍女は、今までのいきさつを報告しました。

話を聞いたトヨタマビメ、外に出て確かめてみます・・・

そして、木の上の美しい男性を見あげると・・・

 

ずきゅん♡

 

トヨタマビメは、ホオリに一目惚れしてしまいました。

 

トヨタマビメは、すぐに父のところへ行きました。

 

トヨタマビメ「パパ、外にイケメンがいる♡」

ワダツミ「イケメン・・・?」

 

ワダツミは、すぐに外に出て確認してみました。

そして、ホオリの姿を見ると、驚いて飛び上がりました!

 

ワダツミ「この方は天津日高(あまつひこ)の御子の虚空津日高(ソラツヒコ)じゃないか!」

 

天津日高(あまつひこ)

天津神を讃えた美しい呼び方。

 

虚空津日高(ソラツヒコ)

火遠理命のこと。

 

綿津見神(ワダツミ)、火遠理命(ホオリ)を歓待する

ホオリがアマテラスの孫であることを、ひと目で見抜いたワダツミ。

ホオリをすぐに宮殿に招き入れると、アシカの皮の敷物を八枚も重ねて敷き、

さらに絹の敷物を八枚も敷いて、その上にホオリを座らせました。

 

そして始まる大歓待!

百取の机代の物(ももとりの つくえしろ のもの:たくさんの飲食物)を用意して、ホオリに御馳走をしました。

 

【神社の神様の神話】山幸彦と海幸彦 料理

 

そして、ホオリとトヨタマビメを、すぐに結婚させてしまいましたとさ。

 

百取の机代の物(ももとりの つくえしろ のもの)

テーブルに乗せた、たくさんの飲み物や食べ物、料理。

婚礼の時などにも出される。

 

あれ・・・?

結婚しましたって・・・

釣針のことはどうなったんでしょうか・・・

つづく

次の話:山幸彦と海幸彦③ ホオリ、釣針を見つける

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です