造化三神(ぞうかのさんしん)とは
日本の神話が書かれた古事記の中で
この世界に一番最初に生まれてきた三柱の神様のこと。
でも、みんなちょっとマイナーです・・・
いったいどんな神様たちなんでしょうか?
その神話やご利益、お祀りされてる神社などを、
とっても解りやすくご紹介します!
造化三神(ぞうかのさんしん)の神話
造化三神は、古事記の神話のいちばん最初の、天地創生(天地開闢)のお話に登場します。
神話はこんな感じ…(古事記)
最初、この宇宙は形さえ定まらず、混とんとしていました。
その宇宙に天地のようなものが現れ始めたとき・・・
高天原に最初の神が成りました。
(成る=生まれる)
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)です。
そしてすぐに姿を隠してしまいました。
そして、次に成った神様が 高御産巣日神(たかみむすびのかみ)。
その次に成ったのが 神産巣日神(かむむすびのかみ)。
どちらも現れたと思ったら、すぐに姿を隠してしまいました。
おしまい
はい、これでおしまいです。
つまり、造化三神とは、天地開闢の頃に最初に生まれてきた、とっても特別な神様てことです。
ちなみに、みんな性別のない独神(ひとりがみ)
日本の神様って、対(ペア)で生まれてくることが多いんです。
でも、この特別な三柱の神様たちは、それぞれ単独で生まれてきます。
この神様たち、ぞれぞれどんな神様なのか見ていきましょう。
天之御中主神(あめのみなかぬし)
天之御中主神(あめのみなかぬし)は、この宇宙に最初に現れた神様。
この神様の名前の意味は「宇宙の中心におわす神」。
日本神話の最高神と言うべき神様です。
そんな偉い神様なのに、神話には二度と登場しません・・・
天之御中主神の神格とご利益
天之御中主神の神格
- 宇宙の根源神
天之御中主神のご利益(神徳)
- 長寿
- 病気治癒
- 安産
- 開運招福
- 事業成就 など
高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
高御産巣日神(たかみむすびのかみ)は、この世に2番目に成った神様。
現れてすぐに姿を隠したのですが、この後の神話にもちょくちょく登場します。
しかも、ちゃっかり高天原の重鎮の座におさまっているんです。
いつも天照大御神と一緒にいます。
天照大御神が高天原の最高神なら、高御産巣日神は高天原の政治のトップって感じの位置づけです。
ちなみに、天孫降臨の神話の主人公 邇邇芸命(ににぎのみこと)は、天照大御神の孫なのですが、高御産巣日神の孫でもあります。
ニニギは天皇家の直系ですから、高御産巣日神は天皇家にも関わりのある神様ってことになりますね。
高御産巣日神の神格とご利益
高御産巣日神の神格
- 生成の神
- 高木の神
- 太陽神
高御産巣日神のご利益(神徳)
- 開運招福
- 生産
- 厄除け
- 縁結び
- 延命長寿
- 無病息災
神産巣日神(かむむすびのかみ)
神産巣日神(かむむすびのかみ)は、この世界に3番目に生まれてきた神様です。
独神(ひとりがみ)なので性別はないんですが・・・
同じ独神の高御産巣日神を男、そして天の属性を持つ神様、
そして神産巣日神を女、そして地の属性を持つ神様として、
この二柱がペアだと考えるそうです。
神産巣日神はこの後もちょくちょく神話に登場して、地上界の国津神を助けてくれるんです。
これも地の属性あったからなんでしょうか・・・
高御産巣日神が、天界でいつも天照大御神と共にいるのとは対照的です。
神産巣日神の神格とご利益
神産巣日神の神格
- 生成の神
神産巣日神のご利益(神徳)
- 五穀豊穣
- 縁結び
- 厄除け
- 開運招福
- 延命長寿
- 無病息災
造化三神をお祀りする神社
- 出雲大社(島根県出雲市)
- 足立山妙見宮(福岡県北九州市)
- サムハラ神社奥の宮(岡山県津山市)
- サムハラ神社(大阪市西区)
- 三峰神社(埼玉県秩父市)
- 東京大神宮(東京都千代田区)